そもそも空き家は大きく2つに分かれます。1つは賃貸や売却などの予定がある物件。もう1つは賃貸や売却などの予定がないその他の住宅物件です。
後者は将来的に使い道のない物件であり、別名「所有者不明家屋」と呼ばれる不動産です。
そのような物件が増える理由としては人口減で需要が伸びていないのにも関わらず、大量の住宅建設が続いていること、供給過剰だから老朽化が著しい空き家には誰も見向きもしなくなっているのが現状です。その為、このような状態が続き、空き家は増えています。
世田谷区内は東急世田谷線沿線や祖師谷地区など、戸建てや比較的小さい集合住宅が集まる地域においての、高齢者(65歳以上)の割合が高いエリアのようです。また、そのようなエリアは、旧耐震基準の建物に住んでいる方が多く、大きな地震発生時には、建物の倒壊が危惧されています。
一方、空き家率の比率が高い市区町村は夕張市や歌志内市、三笠市と、北海道でかつて炭坑として栄えた自治体が上位に入っています。個人的には、あまり馴染みのないエリアにおいて、空き家率が高いことを利しましたが、そもそも石炭産業の衰退で住民が減って、使われなくなった住戸が残っている事が、今回の空き家率に影響しているようです。
空き家の解消は自治体共通の課題となっていたりします。最近では多くの空き家の取引を仲介するサービス「空き家バンク」などを導入する自治体も増えていますが、未だに新築住宅の供給が維持されている状況に警鐘を鳴らす方も増えています。
その為、これから不動産購入を検討する際に、検討する不動産の近辺において、空き家が存在していないかどうかをチェックしていただきたいと思います。あまりにも多いエリアだと、その周辺の不動産の資産価値などにも影響を及ぼし兼ねませんので、ご注意いただきたいと思います。